「黄金の虎
」というパブ



数あるパブの中でもプラハで一、二を争うおいしいピルスナー・ビールを飲ませる店として
評判の「黄金の虎」に主人と行ってみた。
古くからあり、社会主義体制下では反体制派の文化人の溜まり場であったと千野栄一が
『ビールと古本のプラハ』(白水社)に書いている店である。
常連客の席が決まっており、一般客はなかなか入れないと近所のチェコ人からも聞いていた。
午後3時に開店だというので主人と一緒に15分過ぎに行くとすでに店内は満杯だったが、
親切なウエイターさんが2名分の席を何とか作ってくれた。
古い木のテーブルに腰を下ろすとすぐにビールが運ばれてきて二本の線が引かれた紙が
置かれた。壁側の各席の後ろには簡易なコート掛けがあり、置き物も絵もコースターも
すべて虎尽くしである。
格式のある落ち着いた雰囲気の中でどのお客も満足げにジョッキを傾けていた。


「黄金の虎」の入り口です。

まだ午後3時過ぎだと言うのに、既に店内は満杯。
カウンターのなかには、虎のようにがっちりとした
おじさんがひとりでビールを次から次へとジョッキに
注いでいきます。
自信に溢れた手つきです。


カウンターの上にあるビールの注ぎ口とハンドルの
ついた金属製の大きな蛇口台です。
ここにも虎の人形が鎮座して睨みをきかせて
いました。



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