5月6日

ポカポカ日和の連休に南モラヴィアのミクロフという小さな町に一泊旅行してきたの。
オーストリアとの国境の町だよ。おいしいワインで有名なところらしいけど、そうじゃなくても8200人
くらいの人口のこの町はそれはきれいで人も親切で食べ物もおいしくて、風子たち、大好きになったの。

ヤナおばちゃんが教えてくれた丘へどこから登ったらいいのかわからなくて、日向ぼっこしていたお巡りさんに
母さんが尋ねたら、そのお巡りさん、石ころだらけの道だよ、30分以上かかるよ、疲れるよってだいぶ
心配してくれた。それでも犬連れなので是非登ってみたいって母さんが言ったら、それならついておいでって、
腰とわき腹に拳銃を挿したまま、ふうふう言いながら、丘のてっぺんまで連れて行ってくれたの。
あんなに親切なお巡りさんがチェコにはいるんだね。
55歳のお巡りさん、この道はキリストが十字架を背負って歩いた受難の道と呼ばれているんだよ、とか、
壁を強くするために塗りこむこのあたりにしか生えていないススキに似た葉っぱのこととか、やっぱりここにしか
咲かないというサボテンのような赤い花のこととか、いろいろ教えてくれたよ。

翌朝風子も一緒にお城に行ったの。最初は風子はお外で待っている予定だったんだけど、
まだ朝早くてあまり人が通らないし、心配した母さんがお城の管理人さんに、ワンコ同伴で城内ツアーに
参加してはいけませんか?って尋ねたの。ちっちゃなヨークシャーテリアを連れていた管理人さん、いいですよ、
でも他の人の迷惑にならないように気をつけてねって、言ってくれた。
母さん、ツアーガイドさんや他のお客さんたちが見ている前で風子に黙って人差し指だけでサインを送ってきた。
風子、すぐにお座りしてじっと待っていたよ。そしたらガイドさんも20人ほどいたお客さんたちもみんな笑顔で
頷いて風子が参加することを認めてくれたの。

お城って広いんだね。風子、生まれて初めてあんなにりっぱな絵や彫刻や陶器や家具のコレクションを見たよ。
勿論ガイドさんが説明しているときはきちんとお座りしていたし、列を乱さないように歩いたよ。本当だよ。




ミクロフの町の広場です。向こうに見える小高い
丘に登りました。キリストの受難を象徴する絵や
彫刻のモチーフが石ころだらけの道のところどころ
にありました。

途中で秋田犬とすれ違いました。暴れん坊のワン
ちゃんのようでしたが、飼い主さんがこれこの通り・・。



爽やかな風を受けながらミクロフの町を眺めました。
町の向こう側はもうウィーンです。母さんの隣に
いるのは父さんじゃなくてお巡りさん。

 お巡りさんがここにしかないという珍しい植物を
 教えてくれました。岩石を飾るような咲き方を
 するので掘り起こして持ち帰り、庭造りに使う人
 もいるようです。
このサボテンに似た植物がそうです。
ネトゥシェスク ヴィービェジュカーティーという
名前だそうです。

すてきなレストランのテラスでお食事を
しました。ブドウのツルが上にも壁にも・・・。
収穫祭の頃はたわわに実ったブドウを
眺めながらお食事できるのかもしれません。

翌朝お城を眺めながらお散歩しました。






せっかく来たのだからお城の中庭にも
入ってみましょう。

といいながら、結局風子も一緒に城内ツアーに
参加することに・・・。
昔ワインを醸造していたという地下室で風子は早速
ポーランドからいらしたというご夫婦に撫でていただ
きました。このあと一時間ほど古美術や家具などを
観賞しました。


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