8月7日

朝早起きしてみんなでホテルの近くをお散歩した。道や公園にワンコの落し物がほとんどないのでびっくりしたよ。そのあと父さんと母さんはホテルのレストランで朝食。風子はお部屋で一人でお留守番してたの。ホテルにはいろいろなお国の人たちが泊まっていて、ワンコに対する考え方もさまざまだから、ホテルの中のレストランやカフェにワンコが行くのは遠慮するのがあたりまえだといって、父さん、母さん、さっさと二人だけでレストランに行っちゃった。でもね、ちっちゃなソーセージを一本お部屋に持ち帰って、これが本場ドイツのソーセージよって、風子にくれたよ。

午前10時、数ヶ月前から予約してあったフォルクスワーゲンの総ガラス張りの工場を見学に行った。風子はまたお外で待っていたの。ツアーはドイツ語のみ。ちんぷんかんぷんなので父さん、母さんは途中から自主的に見学をして戻ってきた。巨大な資金を投資して作られた工場は作動していなくてただ見せるためだけのもの。庶民の意識をはるかに超えた贅沢な趣味的空間だって、せっかくこれだけのものを作ったのだから、工場を少しは作動させてお客を呼ぶ工夫をすればよいのにと、庶民の父さんはブツブツ言っていたよ。

そのあとは工場の隣の公園が始発駅になっているミニSLに二人と一匹で乗った。小学生くらいの男の子が車掌さんだったよ。夏休みの間だけなのかなあ・・・?切符を切ったり笛を吹いたりしてお仕事してた。駅に停まるごとに先輩の車掌さんたちから激励の声をかけられていたよ。どの駅にも子供の駅員さん、ちょっとお兄さんの駅員さん、そして大人の駅員さんがいたよ。

ミニSLを降りてからは公園を横切って中央駅までぶらぶら歩き、エルベ川の方向に進んだ。右を見たり左を見たり、おのぼりさんしながら歩いていると、たくさんの人が吸い込まれるように入っていくきれいな建物が見えた。アルトマルクト・ガレリーというハイセンスなショッピングモールだった。100以上のお店やレストランが入っているらしいけど、中からワンコが出てきたので風子も父さん、母さんと一緒に入ってみたの。ショッピングセンターって楽しいところだね!すてきな陶器のお店やブティックがたくさんあって、風子が見たことのないものがいっぱいあったよ。地下のアイスクリーム屋さんのそばを歩いているワンコもいたけど、風子がお座りして動かなくなると厄介だとか言って、ぐんぐん引っ張っていかれた。結局何も買ってもらえなかったよ。




フォルクスワーゲンの総ガラス張り工場。生産過程が
わかるように工夫された巨大展示場です。

ミニSLに乗りました。
かわいい坊やが車掌さんでした。次の駅で先輩の
青年車掌さんに声をかけられていました。

アルトマルクト・ガレリーというハイセンスなショッピング
センターにも二人と一匹で入ってみました。

誰も風子に気をとられる人はいませんでした。
初めて見る光景に興味津々の風子です。


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