国立語学学校チェコ語教室  夏期講習



2004年7月7日から3週間、国立語学学校のチェコ語教室夏期講習に参加した。
月曜日から金曜日まで毎日通った。午前9時から12時20分までの授業である。
中休みが20分あるが、果たして体力が持つかどうか正直なところ不安だった。
クラスはひとつしかなく、生徒数は6名、内訳はスペイン人1名、、フランス人1名、
中国人1名、シリア人2名、そして日本人1名である。

教師暦6年だという女性の先生が教えてくれた。専門はチェコ文学だが、コミュニズムが崩壊したとき、
今後渡チェコする外国人が増えチェコ語の需要が増すことを見込んでチェコ語教師になる決心を
したのだそうだ。英語は少々たどたどしかったが、わかりやすく、何より忍耐強く教えてくれた。

カレル大学で少なくとも3ヶ月間学んだのだから、少しは余裕を持って授業に臨めるはずだと思っていた。
が、用意されていたテキストにはカレル大学で全く習わなかった文法の基礎知識がぎっしりと詰め込まれて
いた。しんどいはずの授業だったが、教室に笑い声が絶えず、またたくまに3時間20分が過ぎた。
不思議なことに疲れを感じなかった。常にリラックスした雰囲気の中で楽しく学べたのは教師の人柄による
ところが大きかったように思う。

この先生は水を張った洗面器を教室に持ち込み、その中に大き目のスポンジを浸して黒板消し代わりに
使っていた。黒板が濡れていてはチョークで書きにくいので、しょっちゅう息を吹きかけ、乾かしながら板書して
いた。カレル大学といい、この国立学校といい、何故市販の黒板消しを使わないのだろう・・・。

数日遅れてコースに参加し、授業についていきにくくなったシリア人の生徒や、旅行に出かけて
1週間教室に来なかったスペイン人の生徒のために補修授業をしてあげたり、
妊娠している生徒の為に病院から手渡されたと言う文書を英訳してあげたり、実に面倒見のよい先生だった。
早めに着いても先生はすでに教室にいて授業の準備をしていた。

チェコ語には7つの格があるが、これらすべてについて一通りの基礎を学んだ。未来形や過去形の
作り方も教えてもらった。買い物やレストランなど状況別の会話練習もした。盛りだくさんの授業
内容だったが3週間経った今、頭の中がわやわや状態でちっとも整理されていないことを認めざるを
得ない。9月以降この学校で再び学びながら少しずつ習ったことを整理し、定着させていきたいと
思っている。




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